明日香の巨石文化の不思議「益田岩船」
橿原市の南部の大きなニュータウンに突如として現れる標高130メートル。岩船山山頂の巨石建造物がこの「益田岩船(ますだいわふね)」。
とにかく大きくて長さが東西11メートル(身長180センチの人が6人)、南北で8メートル、高さ4.7メートルの台形の花崗岩で、重量が100トン以上。
ダイハツのタントが108台分あります。
「益田池の巨大な石碑の台石」「占星術のための天体観測台」「火葬墳墓」から、中には「ゾロアスター教の拝火壇だとか水の祭壇」など諸説あります。
そのうちUFOの基地説も出て来るかも知れませんが、まず古墳の横口式石槨(棺を入れる器)だと思われます。
とにかく大きくて山頂にあることから、昔から謎に包まれています。
私はこの遺跡の麓の小学校を卒業したので、岩船にはよく登っていました。
しかし勘違いも多くあります。
例えば山頂に巨石が配置されていると言いますが、僅か50年前はこの地は山の一角で、ニュータウン開発で山が削られた為、今の形となったので、元の姿とは違っていますし、またこの山自体、写真にあるように山中に巨石が埋もれている部分がありますので、この山自体が巨石を積み上げた場所なのかも知れません。
山が竹で覆われているのが謎と言うに至っては、昔は今のような竹藪などありませんでした。
でも、この巨石は凄く大きい。
そしてその石肌にはなにかの跡が残っています。
輸送用の縄溝なのか、それとも石仏を彫る下地だったのか。
上部の四角い空間は石槨だとは思いますが、問題はこの巨石がこの辺りに置かれていた、或いは積まれていた理由…。
まさに古代史の浪漫を感じる遺跡です。
住所 | 〒634-0051 奈良県橿原市白橿町8丁目20−1 |
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34.4689279 135.7830326