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『柿の葉ずし』のプロフィール。ちょっと知ったら、味も増すかも!?

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柿の葉寿司

“すし”の語源は“すえ飯”です。
“すえる”は“饐える”と書き「腐る」という意味です。
ご飯が腐ってすっぱくなって、その酸で魚の肉を凝固させたもの。
それが「すし」です。私達が“なれずし”と呼んでいるものです。

ところが魚の肉は、ある程度分解してしまうと接触している米まで分解してしまって米が臭くなってしまうので、こうなると単に腐って臭いだけで食べれたものではなくなります。
だからある程度発酵した段階で発酵を中和させる必要があります。
日本の各地ではその地に合ったもので“包む”のですね。朴葉や笹などがそうですね。
これらの葉は発酵中和剤で一定以上発酵させなくする効果があります。
奈良県では“柿の葉”でした。

そもそも柿の葉はビタミンC、Kやミネラル分フラボノイドなどを多く含むため、柿葉茶にも使われてきましたが、これを使う事で防腐効果がもたらされます。
これが『柿の葉ずし』です。

柿の葉寿司

よく、「柿の葉ずしは鯖で、卵や鮭は邪道だ」という人がいますが、これは鯖が古くは熊野から高い山を越えて天秤棒を担いで運ばれてきて、熊野を出て奈良盆地に着くころに丁度、鯖に塩が回って食べ頃になります。
それを薄く切って柿の葉に包んで桶に積み並べて石を置いて押さえます。
いわゆる『押しずし』です。3日~6日で食べ頃になります。
そのことを知っているので、鯖が柿の葉ずしにベストだと信じている。
これも食への愛着です。
ただ今のお土産の柿の葉ずしはせいぜい3日くらいしかもたないものもあるので、その辺りの見極めも必要ですね。

柿の葉寿司

お土産と言うと、今ではこの柿の葉ずしは奈良みやげで人気なのですが、奈良県の年配の方に言わせると、これが『土産』と言うのはピンと来ないようです。
それは日本に古くから伝わる“供食(きょうしょく)”と言う考え方があり、その代表的な食べ物が奈良県の人にとっては柿の葉ずしなんだと言えます。

“供食”と言うのは、同じものを分け合って食べるとその魂もが1つになるという考え方です。
だから日本人の慣習としては本来、人に何かあげる場合は決して相手が恐縮するようなものは持参しません。
西洋風のギフトとは発想が違っています。
私はそれってとても“美しい発想”だと思います。

思いますが、今お土産として知人や友人の家の食卓を飾っているのもひとつの“供食”なのかも知れません。

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mizuki

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